2004/05/28

手ぬぐいを作り、お手にとっていただけるまで

『手ぬぐいを どう使おうかと、あれこれ考える楽しい時間が持てました。』
というお便りをお客様からいただきました。作り手としてはとても嬉しいメッセージ。
手ぬぐいを生み出すまでの時間と、生み出してからの時間を、ふと想います。

柄を思いつくことは、ある日突然、ということが多く、そこから絵を描く作業が始まり、版下にします。それを一度コピーし(あの大きさの紙をコピーできるお店が近くにはないので大変) 色見本をつくり、染め屋さんに渡します。そして、その版下で染められるのか、色合いについてなどを確認して、染めの作業が始まります。


ここから先は染め屋さんにお願いするしかないので、私はただ待つだけ。
1ヶ月ほどで、染め上がってきたものを一枚一枚検品し、場合によってはアイロンをかけ、畳み、出荷。
このようにして、お客様のお手元に届けられる手ぬぐいです。

お手にされた方は、何に使おうかな、誰にあげようかなと考えて、ある日、手ぬぐいは何かに使われる …。その時、初めて手ぬぐいは命を貰うのかもしれないな、と。思い描いたデザインを版下におこすところから始まった工程が、そこで完了するのかもしれません。
(うみだすまで、と、うみだしてから、時間はこうして繋がっているのですね)
 今日も、どこかで、当店の手ぬぐいが使われていることを、”命”を与えられていることを、作り手としてシアワセに思っています。どうもありがとうございます。

2004/05/11

「風知草」手ぬぐいに新色が加わりました

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか?
一週間もお休みをいただきまして、戻ってすぐに「縞」と「風知草」の新色発売と続き、慌ただしくしておりました。遅れてしまったお知らせをいくつか。


「風知草」柄に、新しい色が加わりました。青味のある深緑色です。
これからの季節、風を招く小物として、涼やかさの演出にいかがでしょう。
「縞」柄の第2弾は ”黒葡萄”。おかしな色名ですが、前回の”紺茶”に引き続き、色がわかるように、とつけたものです。黒と灰色、そして葡萄酒色の縞柄は、前回のものとデザイン的には同じですが、ガラリと雰囲気の違う染め上がりです。
今回も、枚数限定の発売ですが、この縞シリーズは今回でひとまず終了です。

染め方法の変更につきまして。
このお知らせのページでも、”手捺染”の手ぬぐいの連続供給の難しさをお伝えしてまいりましたが、いつまでも欠品にするわけにもいかず、可能なものから染めの方法を ”注染” に切り替えております。

あひろ屋の小さな過渡期は今。与えられた多くの課題は、当店の成長の証のようにも思えて、一つ一つを丁寧に向き合っていきたいです。 
支えてきてくださった皆様のおかげで、ここまできました。(もうすぐ3周年です!)今日は次回の新作の版下を描き上げました。6月上旬頃に発売の予定です。



「春の手ぬぐい展」終了。インド茜染めは媒染違いの2種類を販売中です。

   KoHoさんでひらかれていた「春の手ぬぐい展」は昨日、会期を終えました。 多くの方にご覧いただけて嬉しかったです。 植物と手ぬぐい。 個人的にも心躍る組み合わせなのですが、揺れる手ぬぐいの軒下に、柄のモチーフになった植物の苗が並んでいる光景はすてきでした。 KoHoさんでい...